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column

January 28, 2020

シャッター音を傍らに ~福岡⇔くじゅう白丹~
scene07 【1月】令和2年もシャッター音を傍らに

福岡とくじゅう、時々その他…
街の中で自然にあこがれ、自然の中で街を想う
シャッター音が響くたびに、心が豊かになってゆく
そんな写真家が織り成すフォトエッセイ。
by kawakami shinya

来島海峡に日が落ちてゆく

 


【1月】令和2年もシャッター音を傍らに


松山では車で30分ほど行ったところにある浄瑠璃寺へ初詣。

ここは不思議な木々と緑に囲まれた静かなお寺で、
近所のお寺の中では一番好きなお寺。

 

四国八十八箇所霊場第46番札所 浄瑠璃寺

松山にはいたるところに俳句ポストが

 


帰りは佐田岬の三崎港から大分佐賀関行きのフェリーで九州へと向かう。
その途中に海沿いを走る予讃線の小さな駅、『下灘駅』がある。

海に一番近い駅というキャッチフレーズで、
多くの人が列車には乗らずこの駅を目当てにやってくる。

確か「青春18きっぷ」のポスターで2度ほどこの駅が登場し、
寅さん映画の冒頭でもこの駅で寝ている寅さんの姿から始まるシーンがある。

 

『下灘駅』。ホームの目の前が海

 

 

湯布院に立ち寄りながらくじゅうで一泊。

翌朝は今年初の夜明けの高原ドライブ。
飯田高原を真っ赤な朝焼けが染めてゆく。

 

くじゅうの山々をシルエットに

 

 

福岡に戻ってから京都へ。

年に数回、関西での撮影が入るので、
スケジュールに余裕があれば前日入りして(ホテルはもちろん自腹)
知らない街をあてもなく歩いている。

僕は九州をテーマに撮影はしているけれど、外からの刺激をとても大切にしている。
これは外国に行って日本の魅力が見えてくる感覚と同じだろうか。
九州を離れてみて九州の良さが見えてくる、というもの。
この感覚をこれからも大切にしていこうと思いながら各地を旅している。
今まで乗ったことのなかった嵐山電鉄に乗ったり、
三条でよく行く喫茶店に立ち寄ったりしながらとにかく歩いた。


広隆寺前を走る嵐山電鉄

 

『六曜社珈琲』では、このシャンデリアのある奥の席へ

 


そして夕暮れの清水寺へ。

もう人の顔も見えないほどの暗さの参道を歩き、
木々の間からライトアップされた塔を垣間見る。

今の時期はそれほど人の混雑もなく、風情ある薄暮の時間が静かに過ぎてゆく。

一月の京都、来てよかった。
今年もいい風景に出会えそうだ。

 

薄暮の清水寺より

 

 

●写真・文/川上信也

■■プロフィール■■
●川上信也/フォトグラファー。1971年愛媛県松山市生まれ。
福岡大学建築学科卒業後、大分県くじゅうの法華院温泉山荘に1997年より5年間勤務。その間にくじゅうの風景写真、アジアの旅風景を撮り続ける。
その後福岡でプロ活動を開始し、様々な雑誌の撮影に関わり、風景のみならず、自然光を生かした人物、建築、料理など、様々な撮影を行なっている。
ライフワークとして九州の自然風景、身近な人々のポートレートを撮り続けており、定期的に写真集を出版、写真展やトークショーを開催している。
◎webサイト:『川上信也 Photographer』⇒ https://shinya27.wixsite.com/kawakami

■前シリーズ『くじゅうの麓、白丹のルスカ』(2018年5月~2019年4月)はコチラから →

 

■■インフォメーション■■
川上信也のネコばっかりの写真展が決定!
『ついでの猫撮り展(仮)』
日時:2020年2月22日(土)~3月7日(土) 13:00~18:00
   ※会期中、2/25(火)、26(水)、27(木)、3/2(月)はお休みです。
会場:ギャラリーオフィス『comogomo(コモゴモ)』(福岡市中央区薬院2-3-5 エコール薬院602号)→MAP
料金:入場無料
※詳細は追って、『MADE IN…』にてお知らせします。