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April 04, 2024
ゆるり楽しむ*季節と薬膳
第三十三話【清明】
ハーブの女王「よもぎ」を摘んで春を楽しむ
◇◆ ゆるり楽しむ*季節と薬膳 ◇◆
おいしく食べて幸運体質!
季節の変化を示す暦
二十四節気(にじゅうしせつき)に合わせて
気軽に楽しめる“薬膳”のお話しです。
第三十三話【清明】
ハーブの女王「よもぎ」を摘んで春を楽しむ
国際中医薬膳管理師の“ゆうゆう”こと熊谷優子です。
おいしく食べて幸運体質!を目指して、
気軽にできる薬膳をおススメしています。
4月4日から18日は、二十四節気の「清明」。
すべてのものが清らかで明るく、生き生きとして見える頃。
春といえば桜、お花見しましたか?
花より団子な私は、桜を見上げもしますが、足元も気になります。
3~5月は蓬(よもぎ)の若葉が茂る時期です。
蓬は、古くから薬草として親しまれ、薬膳でも使います。
蓬茶、草餅、蓬ご飯…年中味わえますし、体を温める蓬は冬にとても重宝しましたが、
やはり青々としてフレッシュなものは格別です!
「麻中之蓬(まちゅうのよもぎ)」という言葉があります。聞いたことあります?
「麻」は植物の麻、夏服でおなじみのリネンや、麻ひもなんかが身近ですよね。
「蓬」はよもぎ。
曲がりやすい蓬でも、まっすぐに伸びる麻の中で育てば曲がらず伸びる。人もよい環境で育ち、よい人と交流すれば、まっすぐな人間になる、という意味だそうです。
「朱に交われば赤くなる」と似たような意味でしょうね。
人は周囲の影響を受けやすい、ということ? それはまあ…私、影響されやすいです(汗)。
だけど。
まっすぐな人間でないといけないのか、というのは置いておいて。
…薬膳家としては、蓬が悪く言われているみたいで、なんか気に入らない!
ものの例えでしょうけど、リネンの服好きですけど…蓬の良さを知るだけに、
「曲がって育つのが蓬なんだよ、まっすぐ育ったら蓬じゃないっしょ!」と思うわけです。
天邪鬼なだけですかね? あ、曲がってる? だから蓬が好きなのかしら(笑)。
薬膳的効能を見てみると…
◆蓬(よもぎ):体を温め、冷えから来る痛みを取る。
出血を止める。気血の巡りをよくし、胃腸の働きを整える。
冷え症、関節痛、肩こり、月経不順、月経痛に。エイジングケアにも。
ちなみに、お灸に使うモグサは、蓬の葉の裏側の白い部分を集めたものです。
蓬には、こういったたくさんの働きがあるため、「ハーブの女王」とも呼ばれます。
そんな蓬にひどくない?と思うわけですが…
実は、「麻」は神事にも使われるものなのですって。
麻は清浄・潔白で、穢れを祓うものとされ、
例えば神社でお参りするときに鳴らす鈴を結わえてある縄は麻が使われています。
「古事記」「日本書紀」といった日本神話にも登場する麻。
「麻中之蓬」の
・「麻」は神聖なもの
・「蓬」は人に幅広く使われ親しまれているもの、庶民的なもの
といった比較で使われているのか~と考えました。
それなら、そんなにひどくは感じないけど…やっぱり私は蓬が好きですよ(笑)。
▶お料理の例では・・・
【よもぎ】…『自分で作ろう!よもぎ茶』
教室でお出しすると「おいしい!どこで買えますか?」と聞かれることも多い蓬茶。
実は作るのは難しくないんです。
独特の香りが気を巡らせるので、リラックスタイムにも!
せっかくの春、自然の美しいところで蓬を摘んで、お茶にしてみませんか?
そして、夏には涼しいリネンを着るとしましょ!
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●文/熊谷優子
■■プロフィール■■
●熊谷優子(ゆうゆう)…のんびり薬膳料理研究家
久留米市を中心に『薬膳悠々』として活動。
国際中医薬膳管理師、野菜ソムリエプロ、伝統発酵醸師の資格を持つ。
マイペースに薬膳を続けていたら、長年の冷え性・低血圧・胃弱が改善、気力も充実!
スーパーで買える身近な食材で、「おなかとカラダとココロ」が幸せになる食事づくりを提案。
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つづく・・・
>>>次回は4/19頃に更新予定です。
前の記事を読む>>>『ゆるり楽しむ*季節と薬膳』