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column

August 04, 2020

いいにおいのする台所研究所 第3回
伝えたいことがある。

ワクワク。

場所の名前は、「いいにおいのする台所研究所」。
ここで私が皆さんと食べものの話をするのです。
誰に気兼ねすることなく、
最初から最後までずっと食べものの話をするのです。

ドキドキ。

ここでしばらく時間をかけて趣旨説明をします。
これを読んで、そういうことなら私も食べものの話をしに行きたいな、
と思ってくださったらば、あなたもどうぞスタジオへお越しください。
by natsuko kawakami


レーズンと生姜のビスケット。レーズンがわずかに焦げてカラメル化してるところがうまい




3)伝えたいことがある。

 

ハイハイハイハイハイ。所長のカワカミです。
このコラムも3回目になりました。

前回のコラムでは、ワタクシがこれまで通った料理教室を振り返って
一人思ひ出に浸っていると、タイムアップとなってしまいました。

こうしてみると、結構通っていました、ワタクシ。料理教室。
年間12回みたいなロングスパンの教室は体験したことがないのですが、
なんとなく気になる方がやっとられたり、気になるテーマだったり、
そして一番は、なんか習いたいな、という気持ちが起こる時期が多分あって、
そんなワタクシの「気分」に、するりと入ってきた教室に出かけているのだと思うのです。

でね、そこで何が起きているかというと……。

ごはんを作るっていう「いつもやってること」に、新しい風がさあっと吹くんです。

先生や教室のたたずまいや他の生徒さんから得たもろもろを、
その新しい風ごと自分ちに持って帰ると、
なんかワタクシ、フレッシュになってる。おおお。
さらに前を向いてワシワシ進もう。こりゃいいじゃないか、と。

ワタクシの家に遊びに来るたびに
「ここに来ておいしいものを食べたり、台所を見たり、おもしろい話を聞いたりすると、
 家事ってやっぱり楽しいなって思えるから、なんか心入れ替えちゃうんだよね」
と言う友人がいた。

忙しい彼女の毎日の台所仕事に、ワタクシが風を吹き込んで、
彼女が少し愉快な気持ちになるなんていうのはうれしいじゃないか。

 

夏野菜のロースト。焼いても煮ても野菜だけの水分と旨味でグイグイいける



確固たる信念を持って適量の食材を揃え、台所に立ってごはんを作る。
いいにおいがして身体が開く。
余すことなく丁寧に命をいただき、食事を終える。そのつど美しくしまう。
その一連の流れが生活となり、活力となる。身体が整う。

時間もお金もないけれど、ここを疎かにしてしまうと心をなくしてしまう。
それは困る。ものすごく困る。

そうだ。そういうことを伝えていく場所にしたいんだ。
ワタクシの「いいにおいのする台所研究所」。

 

つづく・・・
>>>次回は8/18頃に更新予定です。


畑でとれた柑橘に月桂樹。おいしく料理できるように処理する。大変だけどあとでうれしい。



前の記事を読む>>>『いいにおいのする台所研究所』

 


●写真・文/川上夏子

■■プロフィール■■

●川上夏子(かわかみ・なつこ)
1974年福岡生まれ。グラフィックデザイナー。ではあるけれども、著作があり、スタイリングもやるし、料理家さんの日雇いアシスタントもやります。
日々マッキントッシュの前に座りながら、頭の中はほぼ「何を作り何を食べるか」でいっぱいであります。
アラフィフの入り口に立ち、いよいよ人生の総まとめとして「食べものの作り手」として本格的に仕事をしていきたいと考えています!趣味は健康管理。
[著書
『小夏を探す旅』(2020年)
『ぼくらのいえができるまで できてから』(2016年)
『福岡のパンとお菓子の小さなお店』(2013年)
『福岡のまいにちごはん』(2012年)