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column

March 19, 2022

amo-amoの国のフーミン
vol.2 叔母と編み物の思い出

「編み物」って、
なんか面倒くさそうなイメージですか?
たぶん…、そうですよね。

面倒くさがり屋で、間違っても几帳面とは言えない私が、
編み物だけには、忍耐強く一生懸命になれる理由。
それは、「編むこと」自体がもつ、
マジカルなパワーにあるような気がします。

このコラムでは、それがいったいどんなものなのか、
今話題の「ニットセラピー」という視点を交えながら、
実体験や等身大の感覚とともに紹介していきます。

あなたの毎日に、“編み物”という小さな種が、
ときめきの
花と、
よろこびという大きな果実をもたらしますように。


by fumiyo osako








vol.2>>>叔母と編み物の思い出

こんにちは、編み物大好きFOOMIN(フーミン)です。
3月になり、いきなりぽかぽか陽気。すっかり、春めいてきましたね~。

「編み物=冬の趣味」というイメージが強いかもしれませんが、編み物好きは当然ながら1年中編み物をします。
この春は、去年編み出して放置したままのショールを編み上げて、なんとか使いたい…!と思いながら、
3月末の提出に向け、編み物学校の課題(毛糸のスカート)を日々せっせと編んでいます。

そう、言い遅れましたが、私はいま編み物学校に通っているのです!
「単なる趣味のために、わざわざ学校?」と思われるかもしれませんが、
一念発起して学校に通い始めたのには、2つの理由があります。

1つは、「好きな編み物をゆくゆくは仕事につなげていきたい」というひそかな野望のため。
もう1つは、私が尊敬する叔母のように「編み物が上手になりたい」という素朴な思いからです。

尊敬する叔母というのは、私にとってもう一人の母親のような存在で、
私が編み物をはじめるきっかけとなった人でもあります。
母親が病気で入院していたため、2歳から6歳まで叔母の家で育ったのですが、
その叔母の趣味の一つが編み物でした。
ちなみに叔母は、手先が器用で手芸全般が得意。
料理も得意で、なんでも見様見真似で上手につくっていました。

叔母の影響で、私は4・5歳くらいから毛糸とかぎ針をおもちゃ代わりに遊ぶようになり、
自然と編み物をするようになりました(なぜ編み物以外のことは自然とできるようにならなかったのかは、自分でも謎です…)。
そんな叔母が50歳になるかならないかのころ、「編み物講師」の資格をとりました。


「もともと編み物は上手なのに、今さら資格とってどうするの?」と聞くと、
「これまで独学だったから一度ちゃんと習いたかったのよ。
 それに資格があれば、近所の人たちを集めて教室を開くこともできるし」と叔母。
そして、資格を取るために編んだという作品を見せてくれました。

1つは段染めの糸で編まれたケーブル模様のセーター。
もう1つは、紺・白・ブルーの3色で編みこまれた
複雑な格子パターンのジャケットとスカートのセットアップでした。

特にセットアップの編み込み模様はあまりに緻密で、
「ちゃんと習えば、こんなすごいものも編めるのか~」と心から驚いたのを覚えています。
そのころの私は、編み物とはまったく無縁の生活をしていましたが、
今思えば、この時の感動が40歳を過ぎて編み物熱を再燃させるきっかけになったような気がします。

残念ながら叔母は、3年半ほど前にガンで他界してしまったのですが、
編み物による脳トレの効果か、80歳を過ぎても記憶力が衰えることもなく、好奇心旺盛でかなりの物知りでした。
美容師という仕事柄、人と接することが多かったのですが、
編み物講師の資格をとったおかげで晩年まで自宅で編み物教室を開いていたことも、
いきいきと老後を楽しめた理由かもしれません。
編むことはそれだけで十分楽しいのですが、
編み物を通して人とつながっていければもっと楽しそうと、叔母を思い出しながら思う今日このごろ。

そして3月末には、私も1年通ったヴォーグ学園の「棒針編み講師認定コース」を修了し、
講師資格を取得する予定です!
これからは単なる趣味から一歩前進して、編み物の楽しさをもっとたくさんの人と共有していきたいなぁと思っています。


ということで、4月の『amo-amo』では、
みんなと一緒に、コットンの糸でシンプルなヘアバンドを編む予定です。

長編みと細編みしか使わないので、初心者さんがかぎ針編みに慣れるのにもぴったりですよ。










●文/FOOMIN

■■プロフィール■■

●大迫 章代(FOOMIN/フーミン)…『amo-amo』幹事、編み物ナビゲーター。
編み物好きな叔母の影響で幼い頃から編み物に親しむ。タウン誌の編集者、映画パブリシストなど、30代まで編み物とは無縁の生活を送っていたが、40代で休業し渡英したことをきっかけに編み物熱が再燃。暮らしの中に編み物がある豊かな時間を多くの人に伝えたいと思うように。
帰国後は、フリーライター、編集の仕事をしながら、編むことで日々を癒すヒーリングニッターを目指す。現在、福岡市内を中心にゆるっと活動中。




つづく・・・
>>>次回は4/14頃に更新予定です。


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