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column

August 24, 2021

いいにおいのする台所研究所
第29回 「(過ぎゆく)夏のうまいもの」

ワクワク。

場所の名前は、「いいにおいのする台所研究所」。
ここで私が皆さんと食べものの話をするのです。
誰に気兼ねすることなく、
最初から最後までずっと食べものの話をするのです。

ドキドキ。

ここでしばらく時間をかけて趣旨説明をします。
これを読んで、そういうことなら私も食べものの話をしに行きたいな、
と思ってくださったらば、あなたもどうぞスタジオへお越しください。
by natsuko kawakami


カリーノケールの焼きそば





29
)「(過ぎゆく)夏のうまいもの」


夏が……。
2021年の夏も、例の混沌の中で過ぎ去っていこうとしていますなぁ。

ガマンと諦めと慣れ、そして遠い未来へのわずかな期待……。
ぶんぶんぶん(首を振る音)。
いかん。こんなことではいかん。

私は私。
できるだけ睡眠をとり、誠実な仕事をし、
左右のバランスを意識しながら体を動かして汗をかき、うまいものを食べる。
もくもくと。


夏といえば、カポナータ。
私のカポナータは、夏の野菜をどんどん炒めてどんどん重ねて、生のトマトでさっと煮込みます。
味付けは塩だけ。
これをきりりと冷やして、朝に昼に夕に、たっぷりといただきます。






















ニンニク、玉ねぎ、ナス、ズッキーニ、インゲン、ゴーヤ、シシトウ、ピーマン、かぼちゃ、きのこ……。
なんでもいいけど、トマトだけは生をたっぷりと。

たまらないのです。

今年は「カリーノケール」というケールの品種をたくさんいただいたので、
夏の初めのお昼にバーガーに仕立てました。
これがうまかった。

 

健康野菜!のイメージのケールだけど、これは苦味もマイルドで生食オッケー。
葉も芯も適度にやわらかく、フリル状なので見た目もかわいい。
和え物や炒め物といろいろ試したけど、カリーノケールはバーガーやサンドイッチが正解なのでは!



冷蔵庫には畑で採れたブルーベリーがたくさん入っています。
これも生で、皮もむかずにさっと洗って食べられる便利な果物。
しかもおいしい。

 

午後からのもうひと仕事の前に、冷蔵庫からボウルごと取り出して、
流しの前で立ったままつぶつぶとつまむ。
外は青空、入道雲。



長年作っている夫のお弁当。
とうとう、「ぼくは銀色のおかずカップはいらないよ」、と言われたので、
ううんと悩んだ挙句、毎日海苔弁にすることにした。

だって、いくらいらないよ、と言われても。
ちょっとした汁気のあるものをそのままって、ねえ?
私ならちょっと抵抗あるなあ。

 

無印良品のパッキンつき琺瑯に、300gの五分づきを詰めたら冷ます。
有明海の乾海苔を敷き詰める。
塩麹に漬けた豚肉をさっと炒めて、キノコの煮物といっしょに海苔の上に。
牛乳を出汁にした卵焼きと、小松菜の胡麻塩ナムルも。



ああ。
できるところまで健康で、夫とともに楽しく長生きしたいなあ、と思う夏。
できるところまで。力の及ぶところまで。



さて、締めは栗の新もの。福岡では、お盆が過ぎて一息つく頃、栗の声が聞こえます。
ここからひと月の間、目に付いた栗は必ず買います。





つづく・・・
>>>次回は9/7頃に更新予定です。


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●写真・文/川上夏子

■■プロフィール■■

●川上夏子(かわかみ・なつこ)
1974年福岡生まれ。グラフィックデザイナー。ではあるけれども、著作があり、スタイリングもやるし、料理家さんの日雇いアシスタントもやります。
日々マッキントッシュの前に座りながら、頭の中はほぼ「何を作り何を食べるか」でいっぱいであります。
アラフィフの入り口に立ち、いよいよ人生の総まとめとして「食べものの作り手」として本格的に仕事をしていきたいと考えています!趣味は健康管理。
[著書
『小夏を探す旅』(2020年)
『ぼくらのいえができるまで できてから』(2016年)
『福岡のパンとお菓子の小さなお店』(2013年)
『福岡のまいにちごはん』(2012年)