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’95年、交通事故に遭い右足を切断した僕は、約1年間の入院・リハビリ生活を経て、当時働いていたタウン情報誌の会社に復帰することができました。初めの1年目は、もとどおりの仕事ができるようになることだけで必死....

’95年、交通事故に遭い右足を切断した僕は、約1年間の入院・リハビリ生活を経て、当時働いていたタウン情報誌の会社に復帰することができました。初めの1年目は、もとどおりの仕事ができるようになることだけで必死。何も考える余裕などありませんでした。しかし、少しずつ自信を取り戻し、ようやく2年目を迎えようとしていたころ、「僕にしかできない仕事」ってあるのではないかと思うようになりました。そんなときに知った言葉が”ユニバーサルデザイン“でした。その頃、まだまだ日本では馴染みのない少ない言葉で、知り得た情報としては「障害のあるなしに関係なく、誰にとっても使いやすいモノ」を作ろうとするデザイン・コンセプトであるということ。だた、それだけの知識しかありませんでした。しかし、その思想には限りない可能性を感じ、僕はコレだ!と思ったのです。ユニバーサルデザインをコンセプトとした仕事がしたい。それが僕の夢になりました。しかし、あまりにも漠然としすぎた夢は、なかなか形にすることが難しく、前に進むことができずにいました。そんな時、燦然と輝くこのボールペンたちが僕の目に飛び込んできたのです。それは、僕がぼんやりと思い描いていたユニバーサルデザインを、明確に具現化してくれているではありませんか。製作したのは『トライポッド・デザイン』。「サインは最後まで自分の手で書きたい」という手に障害を持つ一人のユーザーの願いに応えたいという想いで、まず「ハンディ・バーディ」の開発がスタートしたといいます。’97年に最初のプロトタイプモデルが完成し、’99年にはグッドデザイン賞を受賞。その後もアメリカ・エイジンお手本とも言うべきユニバーサルデザインユニバーサルデザイン鑑定家兼鍛冶職人見習いの浅草ケンヂがバリアフリーでもユニバーサルでもない、「思いやり」デザインについて講義します。Vol.5トライポッド・デザインのハンディ・バーディミニィとUウイングユニバーサルデザインのコンセプトで作られたボールペン『ハンディ・バーティ・ミニィ』(手前)と『Uウィング』(奥)。使う人に合った持ち方で書くができる。ストラップも装着可能。46