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店先には新酒ができた印として掲げる、杉でできた酒林。立て看板には「人の世に楽しみ多し然れども酒無しにして何のたのしみ」と若山牧水の酒歌が迎えてくれる。薬院に近い渡辺通にある三角市場。昭和の風情....

店先には新酒ができた印として掲げる、杉でできた酒林。立て看板には「人の世に楽しみ多し然れども酒無しにして何のたのしみ」と若山牧水の酒歌が迎えてくれる。薬院に近い渡辺通にある三角市場。昭和の風情が漂う飲屋街のどん詰まりの一角に、日本酒と酒肴を楽しむ『酒肆ちろり』はある。夕方5時、暖簾が下がると、7人入ればいっぱいになるカウンターだけの店内は、お酒好きなお客さんの集いの場に。店主の小吉唯幸さんは、脱サラして飲食業界で料理の経験を積んだ後、雰囲気に惹かれた三角市場の中に店をオープン。2013年の2月で5周年を迎える。カウンターに腰かけると、目に入るのは小石原、小鹿田、有田、波佐見といった陶磁器の食器。料理を待つ間、眺めるのが楽しい。時に皿洗いという名目で、普段は執筆業に携わる奥さまも店に立つ。食べ歩きと焼きもの巡りが好きだというご夫婦は、休みの日になると、窯元めぐりや目に入った古物屋に飛び込み、掘り出し物を見つけるのが得意の様子。「お猪口なんかは1個100円、おんた[福岡・渡辺通]酒肆ちろりこよし小吉唯幸さんアテの5点盛りは、小石原焼「鶴見窯」の長方形皿を活かして。36