column
April 19, 2017
二十四節気 アロマのヒント ⑨
【穀雨】4/20~5/ 4
アロマでハウスケア~屋久杉の香りで森林浴~
太陽の運行をもとに一年を二十四に分けた二十四節気(にじゅうしせっき)。
細やかな自然の変化を感じとり、日々の暮らしが豊かになるヒントを
このコラムで伝えていけたらと思います。
by Sakura
~穀雨~
アロマでハウスケア~屋久杉の香りで森林浴~
やわらかい春の雨は、作物にとって恵みの雨。
穀物の成長に欠かせない雨がたっぷりと降り注ぐ時期のことを
「穀雨」といって昔から種まきの好機としてきました。
この時期の雨にはさまざまな呼び名が付けられています。
たとえば、菜の花が咲くころの雨を「菜種梅雨」、
花よ咲けと急かせるような雨を「催花雨」(さいかう)、
春の長雨を「春霖」(しゅんりん)と呼びます。
日本人の感性ならではの美しい雨の呼び名ですね。
数ある雨の呼び名からも、人々の雨に対する思いが伝わってくるようです。
じつは先日、春の雨が降るなか、屋久島の縄文杉に会いに行ってきました。
「屋久島は一ヶ月に35日も雨が降る」とは作家・林芙美子さんの有名な小説の一文ですが、
もちろんひと月は35日もあるはずはなく、それほど屋久島の雨量はすごいと表現されたのですね。
その雨が樹木を育て苔を美しくする…
まさに森にとっても「恵みの雨」なのです。
屋久島に行くと神聖な気持ちになると同時に大きなエネルギーをいただけます。
樹齢数千年の縄文杉から発せられるパワー、森の中で出会うたくさんの植物たち。
心に落ち着きを与えてくれ、精神を浄化してくれます。
数年前のことですが、縄文杉までの道のりを数時間ひとりきりで歩く機会がありました。
静寂な森の中…その空間を独り占めできたのはとても贅沢な時間でした。
そして、森全体が呼吸をしていて、こちらが森から見られているような、
恐いようでいて、何か大きなものに包まれているような不思議な感覚になりました。
森は生きているんだなぁと…
あたりまえの事なんですが、実感したのは初めてのことだったかもしれません。
屋久杉の香りを嗅ぐことで、呼吸数の減少や血圧の低下、
さらには脳波のα波の増加が見られるそうです。
自律神経に作用し、自然な眠りを誘いストレスをほぐす働きもあります。
なかなか屋久島までは行けない方もぜひ
屋久杉の精油を手にとって香りを吸い込み、目を閉じてみてください。
朝の森林浴をしているかのような影響が心身ともに感じられるはずです。
変わりやすい春の天気もこれからようやく安定していきます。
部屋の空気をきれいにして、しっかり気を整えて気持ちよく過ごしていただけたらと思います。
<屋久杉の精油>
屋久杉の香りはボトルを開封したとたんに一気に広がる華やかな香りではなく、
ベースノートの香りとして時間をかけながら徐々に空間を満たすタイプの香りです。
※杉の花粉症の方も心配なく。精油は花粉と同じ刺激は発生しないため問題なく使用できます。
●科名/ スギ科
●抽出部位/葉、枝、幹
●抽出方法/水蒸気蒸留法
●主な成分/ α-ピネン、サピネン、リモネン、テルピネン-4-オール
●主な働き/リラックス、安眠、抗菌、防虫作用、免疫力強化など
<簡単アロマ術⑨…ハウスケア>
掃除機のゴミ袋の中やフィルターに精油を2~3数滴たらします。
洗面器に半分程度の水を入れ、精油を4滴たらしてよくかき混ぜ、その水にくぐらせたタオルをきつく絞って掃除します。
洗濯機の最高水位まで水を張り、精油を5~6滴たらして標準コースで運転します。
※衣類を一緒にいれないようご注意下さい。
●写真・文/Sakura
■■プロフィール■■
●関 友美…アロマセラピスト。
カウンセリング重視のアロマセラピー『Sakura』として活動中。鹿児島県出身、霧島市在住。
学生~社会人時代と福岡&東京で過ごし、イベンター、レコード会社のプロモーター、情報・出版、芸能マネージメント業などに携わる。
多くの人との出会いの中で、様々な問題や悩みに触れ、相談を受けることも多数。癒しの大切さを知り、ヒーリングを学び始める。
日本アロマ環境協会・認定アロマセラピストとして資格を取得。
聴覚障害特別支援学校の児童に向けたアロマセラピー他、出張セラピーやワークショップ等を行なう。