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column

March 22, 2017

itonao’s memo②
第6回 世界料理学会 in HAKODATE の巻 【後編】

第6回 世界料理学会 in HAKODATE
2016.09.05-06 【後編】

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マイノリティ・リポートで知り合った
『シニフィアン シニフィエ』の志賀さんにお誘い頂いて、
同行取材&ブースのお手伝いに行ってきました。

 

~二日目~
2016年9月6日(火)
函館国際ホテル

■9:30~【トークセッション01】
『日本ワイン』
玉村 豊男(ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー
辰巳 琢郎(タクスオフィス
田辺 由美(ワインアンドワインカルチャー
平川 敦雄(平川ワイナリー

以下、当日のメモより。抜粋&聞き取れた部分のみになります。
(間違っている箇所等あれば修正しますので、ご指摘いただけると幸いです)


田辺:
1960年~1970年代にかけて、日本のワイナリーがオープン。
北海道でも十勝、余市…。2000年以降、また増え始めた。
現在29カ所。2000年以降に20以上がオープン。
これから50、100になって欲しい。明るい未来を感じます。

平川:実は北海道産はこれまであまりいいと思ってなかった。
でも飲んでびっくり!特に『北海道ワイン』2008年のケルナー(白)。
イキイキ、酸味、美食に合う。食事に寄り添えるワイン。

玉村:学生時代に2年間の仏留学。1968年頃。
ワインは毎日飲むもの。帰ってきたら、当時の日本にワインはあまりなく、カリフォルニアワイン880円をよく飲んでいた。
1992年に今の土地(長野県東御市)で農業をスタート。葡萄をワイン用に植えた。
2003年に果実酒製造免許をとった。洞爺湖サミットで提供されるワインとして採用され、その後、国内のワインコンクールで金賞を受賞。ラッキーなスタート。
特区。震災後に移住、スローライフの増。「ワイン作りたい」と続々と集まる、相談される、アカデミー作る。ゆりかごのようなワイナリー。
6800万円借りて、6800万円のファンド投資を受け、約1億5千万の借金からのスタート。

辰巳:ワインはロマン。北海道のワイナリーはくまなく回っている。北海道、山形、山梨、長野。。
良いワインがどんどんできても、飲む人がいないとダメ。
日本人はフランスが一番と思っている。
日本中、200ヵ所くらい行ったけど、なかなか伝わっていないと感じる。文化、対応性。
ポイントは2つ。
①日本は、食用とワイン用ブドウ品種をあまりにも分けすぎる。
②山葡萄…自生している。野生のものでワインを作ってみたら美味しかった。
これは日本ワインの独自性の可能性では?+山葡萄交配品種など。
2008年の洞爺湖サミットでは叶わなかったが、
2016年の伊勢サミットでは(提供するワインは)全て日本ワインになった。

田辺、平川:食と観光。ツーリズム。ワイナリー微増から激増へ(北海道)。
地域に根差したそこだけの味わいの世界。
風景、自然環境がグラスの中にみつかる。

辰巳:日本の食の多様性。もっと良いワインが出てきて然るべき。
日本はトライの幅が狭いと感じる。オリジナルは不得意でも、アレンジは上手い(そこを活かせばいい)。
例えば漢字からひらがな、カタカナのように。

平川:イカとワイン。。ソムリエとしてのアプローチで考えてみた。
生姜から繋げてみる、とか。柑橘もいい。
北海道の白ワイン、ケルナーのきれいな酸味が合うと思う。シャルドネ、メルローもいい。

辰巳:泳ぎイカの天ぷら。さっと出汁にくぐらせて。好き。
アルバリーニョ(白ワイン用のぶどうの品種:スペイン)などが合いそう。
イカ刺し、イカソーメン…出汁より、濃い目の醤油が好き。
これには昨日飲んだ『富岡ワイナリー』の熟成が合うかな。オススメ。

田辺:イカの「苦味」に注目して…たとえばギリシャだとレモンとオリーブオイルなどの調理法。
イカスミ、内臓、黒い部分もいいですね。その場合「赤」もいいかも。

平川:スパークリングもいいですね。

■10:50~【トークセッション02】
『EVOLUZIONE!日本でイタリア料理を作るということ。』
横江 直樹(東京/ラパタメント・ディ・ナオキ
當間 一貴(東京/アンティカ・オステリア・デル・ポンテ
岩坪 滋(東京/イル・プレージョ

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~自己紹介。それぞれのイタリアンに関わり始めた時期について~
當間:
イタリア食材がないとこから。ティラミスブームより前。パスタ屋になりたかった。
バジリコ、モッツァレラ、プロシュート、ルッコラとかない。

岩坪:1990年代後半の東京。その辺は全部あった。アンティチョークもあった。世代の違い。

横江:ルッコラが入ってきた時。まだシェフも(ルッコラを)見たことない、という時代だった。
20年でここまできた。取り巻く環境。飛躍的。
(でも)イタリアンの浸透ぶりはまだまだ。メニュー(トラットリア。2ヵ月限定)。
グルメなお客様でも、メニュー名がわからない。

~地方シェフから~
ここで横江シェフに呼ばれて、会場にいた『souRce(佐賀)』の梶原シェフ、『円山バル・クロ(札幌)』の奥村シェフが登壇。
梶原:佐賀。限られた食材~輸入~佐賀産で→県外へも発信。
奥村:札幌。生産者が身近にいる。地元産の食材を使って、イタリア伝統料理(マンマの料理)をつくる。

~質問~
奥田(アル・ケッチァーノ):イタリアンと日本の食材の線引きをしているか?

當間:イタリアのシェフが日本の調味料にすごく興味がある。ペペロンチーノに七味、柚子胡椒とか使ってくる。
「(イタリアンなので)もう少し考えてもらっていいですか?」と(笑)。

岩坪:柑橘類は日本は種類が多く、面白いのでガンガン使う。調味料は気を付けている。
日本味を決定づける味噌、醤油は使わない。でも、魚醤は使う。なぜかと言うとイタリア料理にもある味でありアプローチだから。

横江:すごく気にしている。気にかけている。


■10:00~15:00

Food Trade Fair~北海道・青森県食材見本市~

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学会発表やトークセッションの傍ら、
『Food Trade Fair~北海道・青森県食材見本市~』なるものも行なわれていました。

水産、農業、酪農etc.…と、豊かな自然の恵みを
そのままだったり、加工してオリジナル商品にしたり。
ワインコーナーでは、知識と経験豊富なソムリエが、
私の手にした見本市の試食の品々と合せて、明解なアドバイスをくださいました。

ここでも志賀さんは人気者。
次々に声をかけられ、食のこと、生産者や業界のこと…話が弾みます。

■13:00~
『ガガン・キュイジーヌにおける日本の影響』
influence of Japan in Gaggan cuisine
Gaggan Anand ガガン・アナン(タイ/Gaggan

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<ガガン・アナン氏の発言コメントより>
*複雑からシンプルへの変化。イノベーション。
*格安航空でタイ・バンコクから福岡へよく来ている。
*一年に4回福岡へ。
*福岡のゴウさん×ガガン=Goh-Ganプロジェクトをやっている。ビートルズみたい。ヴィトンと草間彌生。
*出汁オムレツ(出汁巻)…ゴウさん作×ガガンさんのカレーなど。
*将来はタイのお店を閉めて、日本(たぶん福岡)でやるつもり。
*シェフじゃなくてロックスターになりたい。
*料理はロック=イノベーション(だと思うから)。


■有田焼創業400年事業『世界料理学会プロジェクト』 他

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その他にも、有田焼の展示ブースや、
今回の学会テーマである「イカ」の情報を集めた『イカの小部屋』なんてのもありました。

「有田焼」は、学会を通してかなりフィーチャーされていた印象。
実は有田焼が創業400年を迎えたこの年の5月に、料理学会のスピンオフ的イベントとして、
『世界料理学会 in ARITA』が、佐賀県有田町で行なわれていたのでした。

国内外のトップシェフらが有田町に会し、
伊万里・有田焼の窯業関係者、地元飲食業者、一般参加者との交流を深めた2日間。
「有田焼の新たな可能性を探る」というテーマの元、イベントやセミナーも開催されました。

そのこともあってか、会の構成やシェフの発言の端々に感じられた有田焼へのオマージュ。
九州人としては、勝手に誇らしく、嬉しい気持ちになれた出来事でした。

ロビーには、料理の専門書や参加シェフたちの著書を集めた
『函館蔦屋書店』の出張販売コーナーも。

あれもこれも気になる…と思っていたところで、
今日中に福岡に戻らねばならない私は時間切れ。

発表プログラムをあと少し残したところで、会場を後にすることとなりました。

↑交流パーティーの『シニフィアン シニフィエ』ブースにて。志賀さん、『ちいさなしあわせパン☆』の澤田さんと

memoした以外にも、江別製粉株式会社の安孫子社長、室長の山口さん、
石川尚美チーズサロンの石川さんなどにもお話しを伺い、大変お世話になりました。

あっという間ながら刺激的だった、2泊3日の初函館&初料理学会。
同行の機会をいただいたシニフィアン・シニフィエの志賀シェフに感謝しつつ、
福岡・九州での食にまつわることやモノ・コトづくりにも、
この経験を活かしていければと思います。

文・写真/伊藤尚子

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