想いにふれる メイドイン

今年の中秋の名月は、9月25日㊎🌕

column

August 31, 2026

レンズの向こう側
episode11 【9月】写真展に備えての休眠

一枚の写真から呼び起こされる
鮮やかな記憶

自然の風景、時には街、人々
レンズを覗いた時の思い…

それらを
散りばめたフォトエッセイ

by kawakami shinya
 

休息中、猫の肉球なんか撮ってました

 

【9月】写真展に備えての休眠

11月に本の出版にあわせて写真展を予定している。

このような形での写真展はかつて数年おきに開催していたけれど(若かった)、
今回はコロナ渦もあってちょうど10年ぶりということになる。久しぶりだ。

まだまだ先と思っていたけれど、11月に開催ということはもうすでに準備しておかないと間に合わないということになるので、少々焦りながらバタバタと準備を重ねている。

写真展の準備は主にくじゅう白丹の仲間たちの所で続けている。
ここは標高約500mなので、福岡市内より5度は低い。貴重な避暑地だ。
とはいえ福岡市内が35度なら白丹でも30度ということになってしまうので暑いことは暑い。

しばらく額の木を削ったりワックスをかけたりする作業をしていたけれど、あまりに暑くてお昼過ぎからは冷房を入れた。この避暑地で5日間を過ごし、ある程度の写真展準備の目途はついた。
写真展、個展の開催、そして出版をしたことがある人は分かると思うけれど、これは非常に体力を使う。
写真の準備はもちろんだけれど、会場の確保、額、展示方法、そして打ち合わせも含めてやることがたくさん。
お金もたくさん必要(これは心理的負担!)。

30代の頃はそれらも含めて楽しみながらやっていたけれど、50代半ばになるとさすがに大変だなあと思うこともしばしば。
もちろん好きでやっていることなので楽しい時間ではあるけれど、やはり休息というものがとても大切になってくる。

この頃は忙しい芸能人が次々に体調を崩しているイメージがあるけれど、僕も50代半ばなので他人事ではない。
忙しい時期ももちろん大事とは思うけれど、この年代は気がつかない内に疲れがたまってしまっているに決まっているのだ。
僕は白丹での作業のあと、福岡で出版の打ち合わせが続き、その後奄美大島での仕事が入っていた。
この暑さもあるし体力的にちょっと大変だなあと思っていたのだが、台風がやってきて奄美大島が延期となったのだった。
ぽっかり空いた晩夏の一週間。ここぞとばかりに休息モードに入った。
スイッチオフ。
朝寝坊して珈琲飲んで音楽聴いてクーラーの部屋から入道雲を眺める。
これこそ写真展に備えての大切な休眠。
冬眠ではなく夏眠か。何と読めばいいのか。
日本もこれからは酷暑に備えて夏眠が必要なのかもしれない。

ということでこのコラムも先月は休ませていただきました。スミマセン。


写真展の準備はすすんでおります。お楽しみに。



●写真・文/川上信也

■■プロフィール■■
●川上信也/フォトグラファー。1971年愛媛県松山市生まれ。
福岡大学建築学科卒業後、大分県くじゅうの法華院温泉山荘に1997年より5年間勤務。その間にくじゅうの風景写真、アジアの旅風景を撮り続ける。
その後福岡でプロ活動を開始し、様々な雑誌の撮影に関わり、風景のみならず、自然光を生かした人物、建築、料理など、様々な撮影を行なっている。
現在は『西鉄カレンダー撮影も担当。
ライフワークとして九州の自然風景、身近な人々のポートレートを撮り続けており、定期的に写真集を出版、写真展やトークショーを開催している。
◎webサイト:『川上信也 Photographer』⇒ https://shinya27.wixsite.com/kawakami


■前シリーズ
『くじゅうの麓、白丹のルスカ』(2018年5月~2019年4月) →
*『シャッター音を傍らに』(2019年7月~2025年7月) →