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column

August 08, 2022

amo-amoの国のフーミン
vol.6 夏の編み物におすすめの糸『エコアンダリヤ』って?

「編み物」って、
なんか面倒くさそうなイメージですか?
たぶん…、そうですよね。

面倒くさがり屋で、間違っても几帳面とは言えない私が、
編み物だけには、忍耐強く一生懸命になれる理由。
それは、「編むこと」自体がもつ、
マジカルなパワーにあるような気がします。

このコラムでは、それがいったいどんなものなのか、
今話題の「ニットセラピー」という視点を交えながら、
実体験や等身大の感覚とともに紹介していきます。

あなたの毎日に、“編み物”という小さな種が、
ときめきの
花と、
よろこびという大きな果実をもたらしますように。


by fumiyo osako





vol.6 >>>夏の編み物におすすめの糸『エコアンダリヤ』って?


こんにちは、編み物大好きFOOMIN(フーミン)です。
毎日うだるような暑さが続いていますが、みなさま体調など壊していませんか?

編み物好きには、こんな極暑でも平気で編み物を楽しめるわけですが、
一般的にはやっぱり「夏の編み物=暑苦しい」というイメージですよね。
そこで今回は、「夏だからこそ、編みたい!」と思っていただけるような糸の紹介をしたいと思います。
それは、ハマナカ『エコアンダリヤ』です。


『エコアンダリヤ』は、手芸手あみ糸の製造販売会社「ハマナカ」で1959年より発売されているロングセラー商品。50種類近くある豊富なカラーバリエーションも人気の秘密

 

『エコアンダリヤ』は、薄いテープ状の糸。
糸自体は滑りがよく編みやすいのですが、編むとザクザクとした麦わらっぽい肌触りになるため、

麦わらテイストの帽子や、かご風バッグのような小物づくりにぴったりの夏用手芸糸です。

最近は、『エコアンダリヤ』(あるいはその類似糸)で編まれた
ファッションアイテムもよく販売されていますよね。

私は以前、帽子づくりに挑戦したことがあるのですが、いまひとつうまく編めず、
それを見かねた叔母が途中から編んで完成させてくれました(笑)。

ということで、いつかは自力で編んでみたいと思っていたところ、
ちょうど知り合いから“某ひよこちゃん”用の夏用帽子を頼まれたので、
この機会に『エコアンダリヤ』でミニサイズのサマーハットを編んでみました。


ひよこちゃんの頭回り34㎝サイズに合わせて作ったミニ・サマーハット

 

改めて編んでみた感想は、ざらざらとした編地の手触りに
若干の違和感はあるものの(手の肌が弱いと、ちょっと痛いかも)、
一般的な麻紐などに比べると格段に針の滑りがよく、編みやすい感じ。
編地に光沢があり、軽いのが特徴です。

そこで、ふと「『エコアンダリヤ』って何の糸?」と素朴な疑問がわきました。
調べてみると、この糸が、思った以上に“エコで優れもの”だったのです。

『エコアンダリヤ』は、 “テープヤーン”といわれるタイプの糸で、
一見、梱包用のPPテープ(ロープ状ではないもの)に似ています。

この形状と、ラベルの「レーヨン100%」という表示から、
勝手に「ポリエステルやナイロンのような合成繊維?」と思っていたのですが、
レーヨンとは、木材パルプや綿セルロースなどの天然素材を素に作られた再生繊維なのだそう。
植物由来の繊維であるため、焼却しても有害物質はほとんど発生せず、
土中でも分解され、土に戻るエコな素材だそうです。
光沢があり、染色性や発色性もよいため、これだけ豊富なカラーバリエーションを楽しめるのでしょうね。

機能的には、化学繊維の中ではもっとも吸湿性が高く、綿よりも優れているそう。
また製造する上で、紫外線を吸収・乱反射させる効果がある酸化チタンを繊維の中に含んでいるため、
紫外線遮蔽率は80%以上あるとか。
だから、夏用の帽子にもぴったりなのです(※編み地によってUVカット効果は異なるそうです)。

ただし、濡れると強度が1/3に減少するため、水洗いはNG。
でも、ドライクリーニングは可能だそうです。

なんだか糸の宣伝っぽくなってしまいましたが、糸屋の回し者ではありませんよ(笑)。
ただ、せっかく編み物をするなら、使う糸にもこだわりたいと思うのです。

編み物には、それなりの時間や手間がかかるし、作るからには愛着を持って長く使えるものにしたいですから。
身に着けるものなら特に、肌に優しく機能的なものを選びたい。
それが環境にやさしいものなら、“言うことなし”ですよね。



こちらは、叔母に編んでもらったエコアンダリヤの帽子。そのままだとブリム(帽子のつば)がヘタっとなってしまうので、つい最近ブリム周辺にクラフトコードなるものを入れて、実用的に改良しました

 



●文/FOOMIN

■■プロフィール■■

●大迫 章代(FOOMIN/フーミン)…『amo-amo』幹事、編み物ナビゲーター。
編み物好きな叔母の影響で幼い頃から編み物に親しむ。タウン誌の編集者、映画パブリシストなど、30代まで編み物とは無縁の生活を送っていたが、40代で休業し渡英したことをきっかけに編み物熱が再燃。暮らしの中に編み物がある豊かな時間を多くの人に伝えたいと思うように。
帰国後は、フリーライター、編集の仕事をしながら、編むことで日々を癒すヒーリングニッターを目指す。現在、福岡市内を中心にゆるっと活動中。




つづく・・・
>>>次回は9/14頃に更新予定です。


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