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column

May 12, 2022

いいにおいのする台所研究所
連載 第44回 目で、耳で確かめたい派

ワクワク。

場所の名前は、「いいにおいのする台所研究所」。
ここで私が皆さんと食べものの話をするのです。
誰に気兼ねすることなく、
最初から最後までずっと食べものの話をするのです。

ドキドキ。

ここでしばらく時間をかけて趣旨説明をします。
これを読んで、そういうことなら私も食べものの話をしに行きたいな、
と思ってくださったらば、あなたもどうぞスタジオへお越しください。
by natsuko kawakami


名刺をつくりました!「裏表になってまーす」





44
)目で、耳で確かめたい派

こんにちは!
とうとう名刺を作ってしまった所長カワカミです!!!
アハ!アハ!アハハハハハ!!!

ワタクシ、本業は紙のデザインの方でして、
日々大変細かい作業を(マッキントッシュ上で)行なっている働き者(?)なんですが
今年度は『いい匂いのする台所研究所の活動として、某会報誌のレシピ出しのお仕事を承る運びとなりました。

そこではレシピ出しに限らず、レシピにまつわる文章を書いたり
イラストを描いたり、出来上がった料理を撮影したりと
要は会報誌のデザイン以外のパート(え?)を担当しております。

と、その内容はまたいつか書きたいと思っているのですが。



4月号から12月号まで

 

レシピ出しの中で、各号の内容に合わせて生産者さんに取材をしているんです。
これは、いつもの料理講座内で私が専門家の方に取材をした内容を盛り込んでいたのを
良しとしてくださってのご発注、だからというのがあります。

私、目で、耳で確かめたい派なんですよね。

講座内では私が日々台所にて悶々と思っていることをてんこ盛りしてるんですが
それをレジュメや講座でのトークに落とし込む時、
「はて、それホントに合ってる???」と立ち止まること多数なんです。

なので、細い細い縁の糸を辿って「その道の人」に出会い、
そのお方の大変貴重なお時間を奪い、いろいろ聞いて回るんです。
目で、耳で確かめたい派。裏どりってやつです。

レシピ出しをするときにも同じように、
できるだけ専門家の人の話を聞いて作るようにしている、というわけなんです。
そして、ワタクシ、純粋に専門家の人の話を聞くのが好きなんだと思うんです。

で、先日、友人が新しい仕事を始めまして。
いや正確に言えば、元々やっとられた小さなコーヒーショップに、
新しいメニューを追加されたんです。
それがストロープワッフル(1枚180円)。

テイクアウトのコーヒーショップが持ち帰り用のお菓子を始めるとなると
それはまた新たな申請や厨房の改築などが必要となってくるんですって。
もはや新しい仕事、という感じなんですよ。
お店の改装中で時間ができたという彼女をつかまえてウチでのんびり話を聞いていると
目で、耳で確かめたい派の私がもぞもぞし始めました。

ちょっと見せて?



こちら、ロゴやグッズがいちいち愛らしいんですが、お店の見た目からしてもうめちゃかわいい


福岡市早良区室見。地下鉄室見駅前にある『リトルスタンド室見店』さんです!

福岡市中央区の人気店『リトルスタンド大名店』さん、ご存じでしょうか?
こちらは、最初ハニー珈琲の暖簾分けで始められ、その後独立して『リトルスタンド』となったのだそう。
大名店の大将の、奥様がやっとられるのが『リトルスタンド室見店』さん。
カワカミ、帽子をかぶって、マスク、手指消毒をしっかりとしまして、厨房に入れていただきました。

ストロープワッフル、聞いたことありますか?
ワッフル模様を入れた薄い生地にソースを挟んだオランダ発祥のお菓子。
珈琲や紅茶のカップの上に置いてあっためていただく、みたいな絵面、ご覧になったことないですか?
海外食材を置いてあるお店なんかでも袋入りのものを見ますよね。



飲み物の熱気で中のソースが少し緩むわけですよ。そりゃ〜うまいわ

 

こちらではヨーロッパから焼き機を仕入れてるんですって!!!

生地はパンと同じイーストで発酵させているので焼き立てはパンの香り。
なので、カリカリなのかと思いきや、パン寄りのフワッとした食感です。
二枚の生地を焼いて挟むのではなく、一枚の生地を半分に薄く切るんです。
ソースも甘さや気温による口溶けの変化を考慮した特製ソース。
きび砂糖を使って店内で丁寧に練っておられます。

しかも、現在ベルギーにて新しい焼き機を作っておられるんですって!!!
なんと、このかわい〜「わっふるぼうや」や大名店の大将の似顔絵が刻印されるオリジナルワッフルメーカー!!!

なんじゃそりゃー。機械の仕様書のようなものを拝見したのですがマジでかわいい。



こいつがウワサの「わっふるぼうや」。かわいすぎです












この3月で始めた当初は寝る間を惜しんで焼いておられたそうですが
今は流れができたという感じでしょうか、だいぶ落ち着いて仕込みができておられるそう。
取材した日も珈琲のお客さんとお話ししながら、私に焼き立てを出してくださいました。

ふーん!
へーーー!!
ほ〜〜〜〜〜!!!

見たかったものを見ることができて至極満足。
忙しいところ、快く作業を見せてくれてありがとう。
私を厨房に入れてくれてありがとう。また行きます!!!

珈琲豆とチャイの素、そして念願のコレをテイクアウトしてウキウキで帰りました。



『バリチャイ』(650円)。下のチャイもうまいんだけど、上に乗ってるクリームにもチャイのスパイスがしっかりと染み込んでる。クリーム部分はアイスじゃないよ!





つづく・・・
>>>次回は5/24頃に更新予定です。


前の記事を読む>>>『いいにおいのする台所研究所』



●写真・文/川上夏子

■■プロフィール■■

●川上夏子(かわかみ・なつこ)
1974年福岡生まれ。グラフィックデザイナー。ではあるけれども、著作があり、スタイリングもやるし、料理家さんの日雇いアシスタントもやります。
日々マッキントッシュの前に座りながら、頭の中はほぼ「何を作り何を食べるか」でいっぱいであります。
アラフィフの入り口に立ち、いよいよ人生の総まとめとして「食べものの作り手」として本格的に仕事をしていきたいと考えています!趣味は健康管理。
[著書
『小夏を探す旅』(2020年)
『ぼくらのいえができるまで できてから』(2016年)
『福岡のパンとお菓子の小さなお店』(2013年)
『福岡のまいにちごはん』(2012年)