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column

May 07, 2021

いいにおいのする台所研究所
第22回 追いかけて七輪

ワクワク。

場所の名前は、「いいにおいのする台所研究所」。
ここで私が皆さんと食べものの話をするのです。
誰に気兼ねすることなく、
最初から最後までずっと食べものの話をするのです。

ドキドキ。

ここでしばらく時間をかけて趣旨説明をします。
これを読んで、そういうことなら私も食べものの話をしに行きたいな、
と思ってくださったらば、あなたもどうぞスタジオへお越しください。
by natsuko kawakami






22)追いかけて七輪 

キャンプだデイキャンプだお家BBQだとうるさい私なのですが
実は火をおこすのが超絶ヘタクソでして。かっちょ悪いな、もう〜。

基本的には夫まかせ。んでちょっとやってみるけど全然つかない。
わーん助けて〜!甘えん坊将軍であります。

敗因はわかってるんです。このせっかちな性格。
着火剤もチャッカマンも完全装備なのにとにかく全然ダメなのは
まだしっかりと炭に火がついてないのに、左右にバラしてしまうから。
だってなんかいい感じに着いとるやん?とか言いつつ、いやまだ着いてないんだって。

で先日、夫抜きでデイキャンプすることになりまして、腕まくりしてハッスル!!!
しかしなんと着火剤を忘れましてね…。
チャッカマンをカチカチし続けるけれどそもそも海風が強過ぎて、紙にも火が着かない。撃沈。
隣でボーボー燃えてた同行者に火をもらってなんとか着火しまして。もうほんと情けなくて。

 

 

日本のお肉の高いのを一枚買って、焼いてからカットして食らいます

 

嗚呼。自分でつけた火で肉を焼きたい。くすん。くすん。

あまりの悲しさにその二、三日後に家でもう一度やってみました。
こないだは風が強過ぎたらいかんかったのよ、などと呟きつつ
ネットで事前に調べ、ネジネジねじった新聞紙でヤグラを組んで火をつける。
このやり方だと着火剤なしでもいけるとか。

家のデッキで全集中。
着きましたよ。
初めての着火。
ううう。感涙。

 

黒々とした炭が白くなるといい感じに火が着いた証拠

 

やっぱ自分で火を着けるとうまいな!(?)

 

バンズはカット面を焼いて、豚と鶏のミンチと長ネギを合わせたパティを焼いて、ミニミニバーガー

 

そのまた二、三日後、海辺で再々チャレンジ。
せっかちがまたカオを出してきて、なかなか着かなかったけど
何度かやり直してなんとか着きました。
やっぱ自分で火を着けるとうまいな!!!

 

残り物アヒージョと、つくね。タレをつけたらすぐ食べないと焦げる

 

それにしてもゴールデンウィークはもうあちこちでBBQのニオイがしましたなぁ。
ウチは山の麓なので、ご近所さんが毎日どこかでモクモクモク。
青竹の香りが清々しいこの季節、もうコロナがどうのとかじゃなくて
火を起こして、炎がはぜるのを見つめつつ、うまいものを焼いて食う。

 

炭を火消し壺に入れるとまた次に使うとき火が着きやすい。残りのかけらが火で輝くのをじっと見る

 

そういうことをじっくりと楽しみたいものです。

 

デザートはつきたてお餅をみたらしにして




つづく・・・
>>>次回は2021年の5/18頃に更新予定です。


前の記事を読む>>>『いいにおいのする台所研究所』



●写真・文/川上夏子

■■プロフィール■■

●川上夏子(かわかみ・なつこ)
1974年福岡生まれ。グラフィックデザイナー。ではあるけれども、著作があり、スタイリングもやるし、料理家さんの日雇いアシスタントもやります。
日々マッキントッシュの前に座りながら、頭の中はほぼ「何を作り何を食べるか」でいっぱいであります。
アラフィフの入り口に立ち、いよいよ人生の総まとめとして「食べものの作り手」として本格的に仕事をしていきたいと考えています!趣味は健康管理。
[著書
『小夏を探す旅』(2020年)
『ぼくらのいえができるまで できてから』(2016年)
『福岡のパンとお菓子の小さなお店』(2013年)
『福岡のまいにちごはん』(2012年)