想いにふれる メイドイン

予防が大事。うがい&手洗い頑張ろう!

column

March 24, 2021

いいにおいのする台所研究所 第19回
【鍋炊き玄米教室ルポ】延期からの無事開催

ワクワク。

場所の名前は、「いいにおいのする台所研究所」。
ここで私が皆さんと食べものの話をするのです。
誰に気兼ねすることなく、
最初から最後までずっと食べものの話をするのです。

ドキドキ。

ここでしばらく時間をかけて趣旨説明をします。
これを読んで、そういうことなら私も食べものの話をしに行きたいな、
と思ってくださったらば、あなたもどうぞスタジオへお越しください。
by natsuko kawakami

講座当日の朝、家族の朝食に卵を割ったらこの通り。いいことありそな予感!!!





19)【鍋炊き玄米教室ルポ】延期からの無事開催


第2回リアル料理教室『鍋炊き玄米と、あの台所道具とともに生きていく
終了いたしました!

もともとは1月に予定していた本講座も延期という憂き目を乗り越え
無事に開催、終了と相成りました!

ご参加くださいました皆さまには厚く御礼を申し上げます。
また、延期となり残念ながら出席が叶わなかった方にもアツい御礼とともに
次お会いできることを切に願っている次第であります。

今回は玄米、土鍋、鉄パン、本枯節、青菜に巻き簾と、
いろいろに盛り込んだ講座となりました。
ただ、この玄米と味噌汁、青菜の和え物にだし巻き卵、という
一汁二菜のお膳の理想的なフォーメーションについて考えたいと思いまして
3時間たっぷり実技とお話をさせていただきました。

 

試食と座学は、向かい合わないレイアウトで。 食卓を囲んで和気あいあいという、本来のスタイルとは違いましたが、皆さん、積極的に質問や意見を述べてくださいました。


あっ
ここはワタクシがペラペラ喋るのではなく
やはりこの方にお渡しします!
『MADE IN…編集舎の伊藤さん!!!
当日どんな感じだったか、客観的に!レポートお願いしまーす。

 

。°+°。°+ °。°。°+°。°+ °。°。°+°。°+ °。°+ °。°


はいはい。
ではここからはわたくし、伊藤がお届けします。


■■『鍋炊き玄米と、あの台所道具とともに生きていく』
   by いいにおいのする台所研究所 ■■

3月14日(日)の回
3月16日(火)の回

ともに朝の10時からスタートしました。
換気や導線を考えて、何度もシミュレーションして迎えた当日。

検温とうがい&手洗いして入室していただき、
今回も参加者の皆さん、感染症対策でお願いした三角巾やマスクなど、
しっかり装着してくださいました。



※写真は3/14、16の回が混ざっています。

最初に参加者同士のご挨拶。自己紹介と「私と玄米」について、簡単にお話いただきました。「玄米を炊いたことがない」という方から、「炊いてるけど、土鍋で炊いたことがない」「大好きだけど、家族が白米派で我慢してる」など、”私と玄米”にもいろんなストーリーがありました。

「これは炊飯用の土鍋ですけど、普通の土鍋でも全然炊けます」とカワカミ所長。浸水時間や水加減についても、1つの大正解があるワケではなくて…。「時間ない時は(浸水)しなくても炊いちゃってます」「この辺は、だいたいでOKです」など、ケースバイケースの心持ちを伝授。

お味噌汁用に、鹿児島県産のカツオ節。雄と雌によって、形や味が異なる話、意外に少量でしっかり出汁がとれる話、それだったら経済的にもアリじゃない?と思わせる話など。いろんなカツオ節の話に、皆さん「へぇ~~」「ほぉぉ~」。

人気だった、カツオ節削り体験。削り方で出汁のとれ方も変わってくるそう。

鉄のフライパンの話にも熱が入ります。食材を置く前に点火してしっかり空焼き。「白い煙が出るくらい焼いていいです」など、テフロン加工に慣れているとビクビクしてしまいますが、こういう体感もリアル教室の醍醐味。

国産飼料98%の卵を一人5個使って卵焼きを作ります。「卵焼きなら、やはり銅製の卵焼き器が一番ではありますが、鉄のフライパンでももちろん美味しく焼けます」と所長。実践あるのみ。出汁、塩、砂糖など、好みの味付けをしてGo!

皆さんお上手!!かなりの確率でクレープのようなしっとり滑らかな卵焼きが誕生していきます。砂糖多めだと焦げがちですが、それはそれでいい感じ。

はじめは恐る恐るでも、何度か巻いてるうちに慣れた手つきに。鉄でも丸いフライパンでも、本当に出来るんですね、卵焼き。「焦げちゃった!」「上手く巻けない」という人には、参加者同士、自然とフォローの手が伸びる雰囲気に。「もっと思い切って!」「焦げても大丈夫」など、頼もしいアドバイスも。

それぞれの卵焼きを並べてみてます。砂糖不使用や、砂糖多めなど、好みの味に仕上がった卵焼きたち。2回目の教室では食べ比べもされてました。

青菜も調理。この日は、ホウレン草、小松菜、菜の花の3種をナムルに。ホウレン草の根本について、質疑応答など。

青菜はさっと湯がいたら、巻きすで水切り。この方法だと、野菜がぐちゃっとならないそう。コンビを組んでの実技では、茹で加減や味加減なども、相談しながら行なわれていました。

青菜の塩の加減はお好みで、控え目からちょっとずつ足していくのがオススメ。「青菜1把に対して、塩1匙」など、わかりやすいレシピはあれど、実際はそうもいかないそう。「店頭に並んでいる“1把”の量って、何グラムとか決まってないそうなんですよ」と所長。だから、調味料の量も本当は変わってくる。「塩の加減でサラダ風になったり、お浸しになったり、漬物になったり、ツマミになったりもします」。ほんと料理って、もっと自由に楽しんでいいんですね。

さぁ、玄米ごはんも炊きあがりました。「カニ穴が全体にポツポツ空いてたら炊き上がりは大成功」とのこと。空いてますね♪

待ってましたの試食タイム。好きな器に好きなだけ、炊立て玄米とおかず、お味噌汁を注いで、いただきます!

感染症対策で、同じ方向に座っての座学と試食。歓談は控えめでしたが、お米と農薬の話、台所道具についてなど、質問はどんどん出て、あっという間の3時間。

 

印象的だったのは、デモや実技中に、「いいにおい!」と何度も声が上がっていたこと。
出汁の匂い、卵が焼ける匂い、ご飯の炊ける匂い…と、
マスクをしていても漂う
、まさにいいにおいに包まれた台所研究所となりました。


座学では、カワカミ所長自身の知識や体験談はもちろん、
キッチンパラダイスさん(福岡市中央区白金)や、二丈赤米産直センターさん(糸島市)など、
その道のプロフェッショナルへの取材で得たお話も、ふんだんに語られました。

玄米のこと、精米のこと、農薬のこと、調理道具のこと、鉄のフライパンの手入れなどなど、
1回目と2回目、参加者の方々の興味や質問などで、話す内容も変更しつつ、
あっという間の3時間強。
次回予告の“餡子”映像とともに、所長特製の小豆&焼餅のデザートが振舞われるという、
ちょっと嬉しいサプライズも。

最後は、食べきれなかったおかずをタッパに詰めて、
2分づき玄米のお土産とともに、お持ち帰りに。
今回も「ハイチーズ☆」と記念撮影して無事終了となりました。

 


↓思い思いに盛り付けられた、試食の一汁二菜たち(一部抜粋)



 

以上、写真&ルポからお返ししまーす!



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ハイ。
とゆーことでですね、、

玄米、味噌汁、青菜の和物に卵焼き。
この「ケの日4点セット」のカンペキフォーメーションについて語りたいという思いがありまして
そうなるともう3時間じゃムリじゃないかガックリ…、という絶望を乗り越えまして
結果いろいろオーライ。
なんとかまとまったものをおおくりすることができたのではないかと自負しております。

例えば昆布を水に入れて、というとても当たり前のことから、
重たい鉄を育て、卵をつるりと流し込むといった、始めるのにちょっと勇気のいることまで
いろんな小技の積み重ねで、台所がどんどん満ち満ちた場所になります。
そしてそれを体に入れる。
静かにカミカミする。

そうすると、ふと考えるわけです。
このお米はどうやってここに来たんだろう。
青菜の味を極限まで生かすには?
ふむふむ。ふむふむ。
さて、次のご飯は何を作ろうか。

所長ワタクシは、次の講座は何にしようかな〜〜〜♪と
本日も浮かれております。

 

<メイドイン編集舎より>
今回も参加者の皆さんの積極的な参加(質問や実技)、

洗い物などにもご協力いただいだおかげで、会はスムーズに進みました。
本当にありがとうございました。

以下、終了後のアンケートより一部抜粋。
感想など、ご参加の方々の声を掲載させていただきます。



・所長のお話のリズムは楽しくて飽きませんでした。

・ジャンボたにしの話、青菜の茹で方、目からウロコでした。

・鉄のフライパンもカツオ節も!体験できてよかった!

・他の参加者とも教え合ったりできて楽しかったです。
 卵焼きに手こずりましたが、かなり助けてもらいました。

・鉄のフライパンは苦手意識があったけど、興味がわいた。

・自分が考えていた鉄ナベのことや、以前から興味があった「本枯れ節」が実際に見れて、触れて嬉しかった。

・玄米はハードル高そうと思っていたけど、少量ずつ(時々)から試してみようかなと思えました。

・30数年ぶりに自分で卵焼きを作りました。昔、母はこんなに手間暇かけてくれていたのだと感謝です。

・(ハレとケの)「ケ」食事に焦点が当たっていたのが良かったです。
 いつもなんとなくで作ってしまっていたので。

・日常であるはずの事を知らないという事に気付かされて、驚きでした。

・手袋、マスク着用でしたので、皆安心して参加できたと思います。

・レジュメがしっかりしていて、準備が素晴らしいと思いました。




次回の開催も予定しておりますので、
引き続き『いいにおいのする台所研究所』をよろしくお願いします。



つづく・・・
>>>次回は4/6頃に更新予定です。


前の記事を読む>>>『いいにおいのする台所研究所』



●写真・文/川上夏子

■■プロフィール■■

●川上夏子(かわかみ・なつこ)
1974年福岡生まれ。グラフィックデザイナー。ではあるけれども、著作があり、スタイリングもやるし、料理家さんの日雇いアシスタントもやります。
日々マッキントッシュの前に座りながら、頭の中はほぼ「何を作り何を食べるか」でいっぱいであります。
アラフィフの入り口に立ち、いよいよ人生の総まとめとして「食べものの作り手」として本格的に仕事をしていきたいと考えています!趣味は健康管理。
[著書
『小夏を探す旅』(2020年)
『ぼくらのいえができるまで できてから』(2016年)
『福岡のパンとお菓子の小さなお店』(2013年)
『福岡のまいにちごはん』(2012年)