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column

April 02, 2025

季節の副菜と台所道具[第5回]
4月…お弁当デビューの人必見!フワフワ卵焼き


旬の食材を使って
ひと手間かけて作られた副菜は
立派なごちそう。

便利・時短が当たり前の時代ですが
家庭料理と、消えつつある優秀な台所道具たちを
ちょっと見直してみませんか?


卵を使った料理やお菓子を作る時、ほとんどのプロが銅の鍋を使います。熱伝導率がよく、食材に均等にしっかりと火を通してくれるスグレモノ。銅の卵焼き器を使いこなせればフワッフワの美味しい卵焼きが出来ますよ!




第5

4月…お弁当デビューの人必見!フワフワ卵焼き

卵焼きは出汁派?甘い派?
私は断然甘い派です。だって母が作ってくれた卵焼きが甘かったから。

卵焼きって不思議で、小さい頃から慣れ親しんできた味が「卵焼き」じゃないですか?
市販の弁当やお惣菜はもちろん、外食の付け合わせなどに出てくる卵焼きも美味しいんだけど
やっぱりお母さんが作ってくれたものが「ザ・卵焼き」な気がします。
卵焼きって家庭伝承の食べ物なんだと思います。

卵焼きを焼くのに最高なのは銅の卵焼き器です。
銅は熱伝導がいいから火の入り方が均一になるのと、
銅からの熱の波動が長く、芯まで熱が入りやすいためです。

卵焼きはお弁当の定番料理なので中までしっかり熱が入っていないと、
これからの季節、特に気温が25℃を超えるようになると食中毒が心配!
しっかり火を通さなくっちゃ。
半熟のとろ〜んとしたのも美味しいんですけどね。
それは晩御飯の時にアツアツでどうぞ。


さて、銅の卵焼き器って地域によって形が違うってご存知ですか?
「東(あずま)型」と「西型」があって、主に関東と関西で型が違います。
形は正方形と長方形。

右が西型、左が東(あずま)型。使いやすい方をどうぞ。私は西型を使い慣れているのでこちらばかり使ってます。サイズは縦19cm×横15cm×高さ3cm。卵3個分のものが焼けます。銅の卵焼き器を買う時は銅の厚さが1.2~1.5mmのものがおすすめ。



ざっくり言うと関東では甘い卵焼きが好まれてて適度に焦げ目があって厚く巻くのがいいみたい。
たっぷりの卵液を入れて一発でひっくり返す。中にうなぎの蒲焼とか穴子を入れたりして。
だから東型が好まれるみたいです。
お正月のおせちで作る伊達巻も東型の方が向いているかも。

一方、関西で好まれているのは出汁のきいた出汁巻き卵です。
これは卵液を一度に、ではなく何回にも分けて流し込んで何重にも巻いてフワッフワに仕上げるもの。
出汁は旨みなので多く入れれば入れるほど美味しくなりますが、卵の半量以上入ると固まりにくくなります。
旨みをしっかり残したければ、濃い一番出汁を使いましょう!

東型でも出汁巻きはできるし西型で甘い卵焼きももちろん問題なく焼けますからご安心を。

この春、お弁当作りデビューをする方も多いはず。
今回は甘い卵焼きと出汁巻き卵のレシピを2本立てでご紹介します。
卵焼きに正解はありません。このレシピを基に自分の舌と相談しながら自分の味を研究してみてくださいね。

 


■□■ 甘い卵焼き ■□■

【材料
●卵 3個
●みりん 小1/2
●砂糖 大1
●塩 小1/2
●油 大1/2

■□■ 出汁巻き卵 ■□■

【材料
卵 3個
出汁 卵の半量
醤油 小1弱
油 大1/2
※卵の半量の出汁をはかる時は割れた卵の殻ではかるとよい。

【作り方】
①卵液を作る。油以外の材料を全部混ぜる。

②卵焼き器を火をかける。弱火でじっくり温める。
 側面まで十分温まったら油を入れ、キッチンペーパーや小さく切った布などに
 余分な油を吸わせながら油を鍋の内側全体に塗る。

③1/4の卵液を②に流し込む。
 鍋の向こう側に寄せ、②の油を吸ったキッチンペーパーや布で鍋に薄く油をひく。
 残りの1/3の卵液を流し込む。卵液が先に寄せた卵の下にも流し込む。
 鍋全体に卵液が行き渡ったら寄せた卵を手前に巻いていく。
 巻き終わったらまた先に巻いた卵を寄せる。
 この工程を繰り返し、卵を巻いていく。

④出来上がった卵焼きを皿やまな板に乗せ、冷めたらカットする。
 もし出来上がった卵焼きの形が悪い時は巻き簾で巻いてしばらく置いておくと整う



卵液を流した時の音が重要!ジュワ〜ッと音がしたら成功!ジュッと短い音の場合は鍋が熱すぎです。その対策として事前に濡れ布巾を横に用意しておきましょう。鍋底を濡れ布巾に乗せ、鍋の温度を下げます。卵液を入れた時に音がしない場合は鍋が温まっていない証拠。鍋底に卵が焦げ付いてうまく卵焼きが巻けないので気をつけて!

 




うまく巻けなくても大丈夫!巻き簾で巻いてしばらく置いておけば綺麗に形が整います。






つづく・・・
>>>次回は5/2頃に更新予定です。



●文・写真/高木尚子

■■プロフィール■■
●高木尚子…家庭料理愛好家

20代から約30年間、料理研究家・桧山タミに師事。
『97歳料理家桧山タミ先生の台所おさらい帖』(文藝春秋/2023年発行)で料理を担当。
2023年博多大丸で開催の『桧山タミ台所展』企画・主催メンバー。
雑誌にレシピ提供、不定期に料理教室開催。3児の母。