column
July 26, 2016
季節のうつわと皆敷
其の拾:葉月(はづき)
山水文様 染付 長皿
皆敷:ブルーベリーの葉
葉月
ようやく梅雨も明け毎日暑くなってきました。
山の景色は一段と青々しさが増してきて、
流れる川の音が涼しさを感じさせてくれます。
今回の皆敷はブルーベリーの葉を使ってみました。
ブルーベリーは今の時期、つややかでまるまるとした実をつけます。
また日中はたくさんの光を浴びてますます甘みが増してきます。
その間、鳥がやってきては実をつついたりするんですが、
それもまた見ていて楽しめますよね。
秋にはこの葉っぱがとても綺麗に紅葉することをご存知でしてたでしょうか。
ブルーベリーは一年を通して楽しむことができ、
また和洋どちらでも楽しむことのできる皆敷にオススメしたい一種です。
器は山水文様の伊万里の長皿になります。
長皿は盛り付ける食べ物をなんとなくイメージしにくい印象が
ありますが、いえいえ決してそんなことはなく案外使い回しがきくんですよ。
今回は「チラシ寿司」を一人分取り分けて盛り付けてみました。
他にはプリンや果物などのデザート、お刺身などなど。
時に食べ物以外で、ペン皿に、洗面台の横でゲスト用の歯ブラシなど並べてみたり。。
その見立てにはキリがありません。
ご自分のアイデアで暮らしの中にいかして頂けるのではないかと思います。
●写真・文/三嶋亜希子
■■プロフィール■■
『器と、そのまわり 杜鵑草(ほととぎす)』代表。骨董商。器コーディネーター。
幼 い時より両親の影響で骨董や山野草に囲まれた生活を送り、茶道、華道を学ぶ。短大卒業後、広告制作会社、広告代理店勤務などを経て、器コーディネーター へ。2013年より骨董商として始動。現在は骨董商でありながらも、皆敷(※)のスタイルを用いたテーブルコーディネート等、福岡を拠点に活動中。
◎webサイト:『杜鵑草』⇒ http://hototogisu.me/
(※)皆敷(かいしき)とは
器に盛る食べ物や、神饌(しんせん)の下に敷く木の葉や紙のこと。
山の葉や野の花を料理に添えて、季節感や清潔感を表すもので、日本料理の大切な特色の一つと言われる。